児童相談所の忙しさって地域ごとに差があるのだろうか。
児童相談所の忙しさって地域ごとに差があるのだろうか。
厚生労働省の社会的養護リソースマップというのを元に調べてみようと思う。
これは、各都道府県に児童相談所や児童養護施設などがどのように配置されているかを示すマップだ。
このマップには、
①各都道府県の0〜18歳の子どもの人口
②児童相談所当たりの子どもの人口
が載っている(いずれも平成23年)。
①、②を比較すれば、各都道府県の児童相談所がカバーする子どもの数がわかり、児童相談所の繁忙状況が各都道府県でどの程度違うのかが見えてくるのではないか。
都市部と地方で2つずつ選択して比較してみた。
都市部-東京・大阪、地方-秋田・鳥取
◾️東京23区
子どもの数 約120万人
1つの児童相談所がカバーする子どもの数の平均 約18万人
管轄人数が一番多い児童相談センターは、地図上で見ても、カバー範囲が広い気がする。
◾️大阪府
子どもの数 約140万人
1つの児童相談所がカバーする子どもの数の平均 約18万人大阪市子ども相談センターの管轄人数は、なんと約39万人。関東・その他大都市を見ても、ここまで多いところはなかった。地区の見直しや児童相談所の数を増やすなどが必要だろう。
◾️秋田県
子どもの数 約16万人
1つの児童相談所がカバーする子どもの数の平均 約4万人
◾️鳥取県
子どもの数 約10万人
1つの児童相談所がカバーする子どもの数の平均 約7万人
こうして比較してみると、大都市圏の児童相談所は平均10万〜20万人をカバーしないといけないのに対し、人口がそこまで多くない地方は、数万人をカバーすればいいということになっている。
特に大阪市子ども相談所は、大都市の中でもカバーしなればならない子ども数がダントツで多い。
人口が多ければ虐待も多くなるという相関関係があるとは一概には言えないが、人口が多ければ色々問題も起こりうると考えると、都市部の児童相談所が疲弊するのも理解できる。
児童相談所の拡充が必要だ。
里親の平均年齢を知っていますか?
里親の平均年齢を知っているだろうか?
厚生労働省の調べによると
里父 54.6歳、里母52.7歳。
予想よりも高い。
そして、初めて里子を受け入れた時の年齢も当然高い。
里父47.2歳、里母45.3歳。
特に幼い子どもを受け入れたときは体力的に大変そうだ。
なぜ里親の高齢化が進んでいるのか。
それは若い世代に里親制度自体が知られていないため。
確かにネットで「里親」と調べてみると、ペットの里親の記事ばかりが出てくる。
社会的認知がまだまだ低いのかもしれない。
子どもが欲しいのにできない夫婦など、里親になりたいニーズはきっとあるはずだ。
もっと制度自体が認知される必要がある。
キセキーあの日のソビトー感想(ネタバレなし)
意見が合わない人とうまく付き合っていく
子育て世代包括支援センター
月2回、児童養護に関する勉強会をしています。
その準備として、児童福祉法について読んでみました。
児童福祉法とは、 児童の健全な育成,児童の福祉の保障とその積極的増進を基本精神とする総合的法律で、平成28年にも改定されている。
以下、改正の内容
全ての児童が健全に育成されるよう、児童虐待について発生予防から自立支援まで一連の対策のさらなる強化等を図るため、児童福祉法の理念を明確化するとともに、妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援を行うために「母子健康包括支援センター」の全国展開、市町村及び児童相談所の体制の強化、里親委託の推進等の措置が講じられる。
この改正で気になったのは、母子健康包括支援センター(子育て世代包括支援センター)というもの。
子育て世代包括支援センターというのは、妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援を行うための施設。
具体的には、画像のような支援を行っている。
このような施設を全国展開するのは素晴らしい。
様々な問題が生じるのを根源的に防ぐための支援ができるから。
例えば、期せずしてひとり親になってしまった母親に対する支援を妊娠期から子育て期まで行えるとすると、子どもの貧困問題の発生を予防できる可能性が高まる。
下記リンク先は、子育て世代包括支援センターの事例集だ。
興味があれば、読んでみてほしい。
特別養子縁組はなぜ大事?
なぜ特別養子縁組は大事なんだろうか。
このような記事を読んだので、考えてみた。
特別養子縁組とは、望まない妊娠をした実親の相談に乗り、出産直後に養親に赤ちゃんを託す制度のこと。
なぜ特別養子縁組が大事か。
それは、子どもの貧困問題のより上流解決になるから。
子どもの貧困が起こるメカニズムの一例を示すと、
望まない妊娠
→母親1人のひとり親家庭になってしまう
→経済状態の悪化
→生活苦から虐待をしてしまう
子どもの貧困問題は、様々な要因が複雑に絡み合って生じている。
その中でも根本原因がいくつかある。
上の例で示した「望まない妊娠の結果、ひとりで育てていかないといけない状況になる」ことも根本原因の1つだ。
その解決策として、特別養子縁組がある。
「自分では育てることができない母親と、子どもが欲しいのに授からなかった夫婦のマッチング」
特別養子縁組により、子どもの貧困に陥る前に子どもを救うことができる。
つまり、子どもの貧困を事前に防げる。
子どもたちのために、もっと特別養子縁組が活用されることを願っている。
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